4/26/2010

動物行動学の研究 - アメリカン

フィールドワークと座学のセット

研究の応用は?

コミュニケーションのプロトコルの開発

子育て - わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい



○オープン系の実学

 私が初めてイルカに出会ったのは一九八〇年ころだ。ピーターは心理学の学位を取ろうとして、カリフォルニアの大学を渡り歩いていた。私はピーターといっしょに過ごしていたが、作曲と作詞にはまっていて忙しかった。だが、ピーターがUCサンタクルーズに移ったときに、私は回り道をひと通り終えて、本来の生物学に戻った。「アンクル(U)・チャーリーズ(C)・サマー(S)・キャンプ(C)」で有名なUCSCは、ロング・マリーン・ラボラトリーのホームグラウンドでもある。そこにはイルカ生物学のパイオニアであるケン・ノリスのオフィスがあった。私は彼の生徒になりさえすればよかったので、ローカル・コミュニティー・カレッジでガリ勉をした。そして、一学期間で取れるだけの単位を取って、UCSCに移る手はずが整った。

 私はケンの計らいでスピナー・ドルフィンをハワイで研究するリサーチ・プロジェクトに入った。ここのイルカは見事な回転ジャンプをするので、スピナー・ドルフィンと命名された。スピナー・ドルフィンは毎朝ハワイ島のコナ海岸のケアラケクア湾に現れて遊んでいる。ここのイルカは午後遅くなると、外海へ出るために意気盛んになり、本格的に空中アクロバットをする。夜中には深くて暗い外海で獲物を探す。

○オープン系の人脈

 私はUCSCに戻り、ボブ・トリバーが担当している社会的行動の進化に関する卒業セミナーを受けた。ボブは動物行動学(人も含む)の重要な理論もいくつか担当している。ボブは、ささいなことから高度なことまで、生物学の幅広い知識を使って講義をした。私は講義に集中したが、座ったままで話を追うしかなかった。ボブの斬新な話を聞くと、意識が拡大する気がする。論文「相互利他主義の進化」を読んだときに、私の人生を変えるひらめきが浮かんだ。私は進化論をかなり理解できるようになり、急にアリやミツバチやスズメバチなどの行動が見えるようになり、人に対してもその感覚が持てるようになった。

 骨や石などの化石の記録を無視できない人は進化論を信じる。化石の数は多くはないが、化石には生き物の形跡がたくさん残っていて、化石を見れば種の進化の過程が手に取るように分かる。古い形態から別の形態へ、まったく異なる現在の形態へと変化していく様子が分かる。




○公正な指導者

 夏の終わりに、三人の科学者が訪ねてきた。私にとっては、動物行動学研究の永遠のヒーローたちだ。アーヴ・デボーはハーバードの文化人類学部長で、一九六〇年代に類人猿を研究したパイオニアだ。カラハリ砂漠のカン・ブッシュマンと、中央アフリカのピグミーの行動研究も行なっている。リチャード・ランガムはミシガン大学教授で、ジェーン・ゴダールのゴンベ川保護区で、生態学的観点からチンパンジーの行動を研究して、マッカーサー賞を受賞したばかりだった。バーブ・スマッツもミシガン大学教授で、ゴンベで研究して、“Sex and Friendship in Baboonsのタイトルの魅力的な本を出していた。三人が訪れたおかげで、イルカの観察は力を得て、私たちには自信もわいてきた。イルカを観察するときに、科学的な手法を導入する上での不可欠なリーダーシップについても教えてくれた。

 リチャード・ランガムとバーブ・スマッツは、リチャード・コナーの博士課程の担当委員だった。ふたりは、オスのイルカの行動を見て興奮し、リチャードに、博士論文はオスの行動に焦点を当てるように奨めた。アンドリューと私の大学院入学も手助けすると言ってくれた。研究テーマを分割して、個々の能力がぶつかり合わないようにすれば、最終的に、私たちが良質の博士論文を仕上げられるはずだとも言った。私はイルカのコミュニケーションに焦点を絞ることにした。アンドリューはメスの社会的な関係に焦点を絞った。プロジェクトは新段階に入り、各人がそれぞれプロジェクトを受け持ち、研究の領域と目標も明確になった。しかし、私は、ほとんどいつもアンドリューといっしょになってオスのイルカを観察した。



コミュニケーションの研究


知的生命体の子育ての研究


主な登場人物

レイチェル・スモールカー 著者 生物学者(コミュニケーション)

エリザベス・ゲイウェン 旅行者 モンキー・マイアの紹介者
リリー博士 イルカ博士 イルカ研究の大御所
ケン・ノリス UCSCのイルカ生物学のパイオニア

リチャード・コナー UCSCの同級生 共同研究者(オスの行動)
アンドリュー・リチャード 共同研究者(メスの社会的な関係)
ジャネット・マン 共同研究者(子育て)

ウイルフ・メイソン モンキー・マイアのキャンプの所有者
ヘイゼル・メイソン ウイルフの妻

ニッキー・フライヤー(人間ニッキー) スピリチュアル系の学生
デビー・グラスゴー アーティスト
ボンディー モンキー・マイアの常連


イルカ観察のカギ

個体識別 イルカの背ビレについている目印などで個体を見分ける
性別判定 イルカは性別により群れの作り方などが大きく異なる
ホイッスル イルカは音でコミュニケーションなどを取る
クリック イルカは音で獲物などを攻撃する


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