Googleは広告、その基本OSがアンドロイド
どこが競合するの?
おそらく、ソフトバンクとKDDIとNTTが競合する
飽和したマーケットの奪い合い
エリック・シュミット氏がアップルには行かない理由
とはいえ、アップルには、ティム・クック最高執行責任者(COO)という明確な後継者プランがあるようだ。クック氏は、前回の休職期間中にも、立派にジョブズ氏の代行を努めた実績もある。それなのに、うわさ話が止まない。
ウォールストリートの複数のアナリストや米誌ファストカンパニーは、グーグルの最高経営責任者(CEO)を退いたエリック・シュミット氏がアップルのトップに座るのではないかと取り沙汰している。確かに、シュミット氏は、4月以降、共同創業者であるラリー・ページ氏に日常業務の指揮を譲ると発表した。それでも、シュミット氏がアップルには行かない理由がいくつもある。
まずは、シュミット氏のCEO退職金だ。グーグルは、執行役会長に就任する同氏に、1億ドル相当の自社株式と4年たたないと行使できないストックオプション(株式購入権)を付与することを決めた。
過去に付与された分もあり、これによってシュミット氏はアップルの将来に関心を持ち続けざるを得ない。その上、アップルとグーグルは、多くの分野でしのぎを削る競争をしている。特に、スマートフォンの基本ソフトについては、アップルのiOSとグーグルのアンドロイドがライバル関係にあり、ユーザーとアプリ開発業者の獲得で激烈な競争を繰り広げている。
米ガートナー社のアナリスト、レイ・バルデス氏は、「シュミット氏は、まだ数年はグーグルに残るだろう」と予測する。
バルデス氏は、米紙ニューヨーク・ポストのページ・シックス(ゴシップ欄)(ニューヨーク・ポスト紙もマーケットウォッチと同じく、ニューズコープ社の傘下にある) などが伝える噂話(シュミット氏がCNNの番組の司会になる話が進んでいる)については、「エリック・シュミット氏を起用するテレビ番組があるとは思えない」と一蹴した。
今週始めに、ドイツで開催された「デジタル-ライフ-デザイン会議」に姿を現したシュミット氏は、報道陣からの質問に対して、楽しめる限りは今の仕事を続けるつもりだ、と語った。また、グーグルが巨大化するにつれて、世界各国の政府当局の監視が強まっていく。そのため、今後は、執行役会長として、当局や各国政府との折衝役を担うつもりだ、と付け加えた
これを聞く限りでは、シュミット氏の新たな職務が短命に終わるのか、本当のところはわからない。とはいえ、アップルに行くということでもなさそうだ。
アップル側からみれば、シュミット氏は、アップルの取締役在任中にグーグルで競合するスマートフォンのOS開発に携わっていた人間だ。シュミット氏は、スマートフォンの議題については、議論に加わらず取締役会から席を外していたと言う。一方で、ジョブズ氏は、シュミット氏のアップル取締役退任にあたり、「利益相反に当たる分野が増えてしまったことで、エリックが取締役会の議論にほとんど加われなくなってしまった。そのため、アップル取締役として十分に責任が果たせないと判断した」と声明を出している。
テクノロジー関係の調査会社エンドポイント・テクノロジー・アソシエーツのアナリスト、ロジャー・ケイ氏は、「おそらくアップルにとってもシュミット氏は願い下げだろう」と言う。
「スティーブ・ジョブズ氏とシュミット氏の間には、アンドロイド発売のタイミングから軋轢(あつれき)がある。グーグルの事業戦略を考えれば、シュミット氏はもっと早くアップルの取締役を辞めるべきだった。」
さらに、ケイ氏は、アップルでは一度ブラックリストに乗ってしまうと「復帰は不可能だ」と指摘する。
一方、グーグルにしても元トップがライバル会社の陣営に行くとなれば、黙ってはいないだろう。訴訟に発展するのは確実だろう。
シュミット氏がIT界の「長老」役から政治の世界に転身する可能性はどうだろうか。「グーグル秘録 完全なる破壊」の著者ケン・オーレッタ氏は「ある」と推測する。ジョン・ドボラク氏も最終的にシュミット氏はオバマ政権に迎えられるのではないか、とみている。それはテクノロジーと政策、どちらにとっても望ましいことだと言及した。
こうしたこと以外に元ハイテク企業の最高経営責任者(CEO)らが引退後にやったことといえば、ヨット造りや慈善活動、そして本の出版などの「趣味」だ。だが、シュミット氏がアップルに行くことは、これらの「趣味」には入らないようだ。
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