拍手~
昭和13年
1 清水港の名物は
お茶の香りと 男伊達
見たか聞いたか あの啖呵
粋な小政の 粋な小政の 旅姿
溶けて流れる 真清水で
男磨いた 勇み肌
何で大政 何で大政 国を売る
人情からめば ついほろり
見えぬ片眼に 出る涙
森の石松 森の石松 よい男
昭和44年
1 あなたひとりに かけた恋
愛の言葉を 信じたの
さがし さがし求めて
ひとり ひとりさまよえば
行けど切ない 石だたみ
ああ長崎は 今日も雨だった
冷たい風が 身にしみる
いとし いとしのひとは
どこに どこにいるのか
教えて欲しい 街の灯よ
ああ長崎は 今日も雨だった
命も恋も 捨てたのに
こころ こころ乱れて
飲んで 飲んで酔いしれる
酒に恨みは ないものを
ああ長崎は 今日も雨だった
昭和30年
1 涙じゃないのよ 浮気な雨に
ちょっぴりこの頬 濡らしただけさ
ここは地の果て アルジェリヤ
どうせカスバの 夜に咲く
酒場の女の うす情け
セイヌのたそがれ 瞼の都
花はマロニエ シャンゼリゼ
赤い風車の 踊り子の
今更かえらぬ 身の上を
恋してみたとて 一夜の火花
明日はチュニスか モロッコか
泣いて手をふる うしろ影
外人部隊の 白い服
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