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生神女福音祭
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関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
http://www.sutv.zaq.ne.jp/osaka-orthodox/icon/shousinjofukuinsai.htm
生神女福音祭のイコン | |
生神女福音祭の物語 六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。 …天使は、彼女(マリヤ)のところに来て言った、「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」。 マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると、天使は言った、「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイイススと名付けなさい」。 …マリアは天使に言った、「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに」。天使は答えた、「聖神があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。…神にできないことは何一つない」。 マリアは言った、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」。… (ルカによる福音書1章26~38節) | |
大阪ハリストス正教会内イコノスタス(王門)より | |
♪天使ガブリエル 「福音」とはギリシャ語で「エヴァンゲリオン」と言い、「喜ばしき知らせ」という意味です。普通、教会がハリストスを世に伝えることを「福音」といいますが、正教会では天使ガブリエルがマリヤに受胎告知したことも「福音」と呼びます。イコンの中のガブリエルは、右手をマリヤに向けて、今まさに「福音して」います。左手には長い棒をもっていますが、これは、権威を委託された者つまり神から遣わされた者としてのシンボルである笏です。ガブリエルの外衣の緑色は、その福音の中で言及された神・聖神゜の力を想起させます。 ♪マリヤ 生神女福音祭のイコンの中のマリヤには、様々な姿勢・身振りがあります。驚いているマリヤや、手の平を向けて一時の戸惑いを表すマリヤなどです。しかし、マリヤは最終的に神の意志を受容しました。このイコンでは、頭を少し前に傾け、右手を胸に当てて、その同意を歌っています。このマリヤの従順さは、永遠の生命と救いを与えるハリストスの誕生をもたらしたため、死と罪を生み出した最初の女性エワの不従順さと比較されます。伝承では、この時マリヤは神殿用の被いを作るための糸を紡いでいたと言われていますが、このイコンでは、書見台らしきものの前に立っています。マリヤが「祈っている」様子を歌っているのでしょう。 ♪天門(王門) 正教会の聖堂は、「イコノスタス」というイコンの仕切で「至聖所」と「聖所」に区分けされています。「至聖所」は天の国を、「聖所」はこの世を象徴します。その二つを結ぶ門が「天門(王門とも言う)」で、奉神礼(正教会の礼拝)の中で時あるごとに開かれます。この天と地を結ぶ「天門」には、四福音記者のイコンと共に「生神女福音」のイコンがはめ込まれる決まりになっています。それは「福音」が今でもここで私たちに告げられていることを意味し、またマリヤのこの時の「受け入れ」こそが私たちの救いの源泉であることを想起させ、マリヤを通して「神が人となった=天と地が交わった」ことをかたどるためです。正教会ではマリヤそのものを「天の門」と呼びます。 |
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