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7/19/2010

Seal(NHK BS)

シールが動く姿を見ていると、生命は海から発生して、陸へ移った。その一部が、また、海へ戻った・・・

動物の生態を見て、参考にするのは問題ない・・・

だが、あなたは「人」であることをお忘れなく?



イルカの本より



 約六千万年前、二本の蹄を持つ、牛、カバなどの祖先が、海に戻り始めた。新しい生き物は水中に住み始めた。その姿は、アライグマやカワウソに似ていた。初めは、浅瀬でエサを漁っていて、泳ぎも上手ではなかった。その後、水中に深く潜るようになり、水中に住むようになった。そのため、その鼻孔は、頭頂へ移っていった。つまり、イルカの噴気孔がある場所に、鼻孔が移っていって、水面で呼吸しやすくなった。耳も、水中で音を聞きやすいように変化して、目も、水中で見やすいように変化した。後ろ足は、じょじょに消えていって、魚雷型の強靭な尾ビレに変化して、前足は、胸ビレに変化した。皮膚は、体毛が消えて、水にさらされ続けても大丈夫なように変化した。形態や生理機能が、劇的に変化して、海で生きるための難題に適応していった。

 この変化は、少しずつ起きた。意図した計画も、目標もなかったのだが、数え切れない世代を経ていくうちに、海洋環境に順応していった。まず、古代のクジラに、少しの変異が現れて、その子孫に受け継がれた。進化生物学の観点からは、個体は、生活に順応すればするほど、子孫を多く残せる。次世代には、さらに多くの個体が遺伝子と特性を子孫に伝える。ダーウィンに始まる生物学者は、このような段階的な変化の過程を、

「自然淘汰」

と呼んだ。

 だが、単純に見える淘汰説は、大きな影響をもたらした。繁殖が成功する割合と、進化が「伝達する割合」が比例することが、とくに重要である。繁殖が成功すれば(他の種よりも多くという意味で)、その種は、将来の代表的な種になる。繁殖できなければ、種の将来に、何も貢献できない。

 私は、淘汰説から、繁殖という黙示を受けた。動物の行動と、生物学的な特性のカギは、繁殖にある。当時、私は、自身の繁殖に興味がなかった。大学の身近な人たちも、繁殖に関しては、ほとんど話さなかった。また、将来を考えて、繁殖して、遺伝的に優位になろうとも思っていなかった。

 生き物は、進化のメカニズムなど知る必要はない。クモは、巣を作る理由を知らないが、とにかく、巣を作り、しかも、上手に作る。そのクモの祖先が、巣を上手に作ったので、そのクモは、他のクモより繁栄した。生き物は、繁殖が大事だと無意識に感じて、繁殖したいと望む。だが、実際には、繁殖と無関係に見える細かいことに捉われて、行動を決めている。最近の研究によれば、個々の生き物は、無関係に見える深い意識に大きく左右されながら、種の将来の道筋を決めるための行動を取ることが分かってきた。

 私は、進化論を考えるとき、自身が無駄な行動を取らないように、繁殖の(遺伝子の)伝達を考えて、損得勘定をした。進化の単純なメカニズムから言えば、個体は、自身が損をしないように繁殖しようとする。

 すべての食物を他へ与える寛大な動物は、餓死するか子孫を残せない。そのため、寛大な行動を取らせる遺伝子は絶滅するしかない。他方、できるかぎり食物に群がり自身を肥育して、子孫にも充分な食物を与えて、まさかのときに備えて食物を蓄える動物は、寛大な競争相手に比べて、子孫を多く残せる。食物に群がらせる遺伝子は生き延びる。だからこそ、寛大な行動にはいささか驚くし、出くわすこともめったない。

 進化の論理は人類のモラル・スタンダードにとって、必ずしも「喜ぶべきこと」ではない。遺伝子と、遺伝子がさらされる環境の下で、生き物は複雑に絡み合っている。生き物は必ずしも合理的には行動しないし、整然とも行動しない。人類のすばらしい点は、歴史や遺伝子に束縛されないことだ。戦争、窃盗、幼児殺害などの醜い利己的な行動も取るが、同時に友情や、寛大さや、愛や、知能などに基づく偉大な利他的な行動も取る。つまり、繁殖と矛盾した行動を取る。自然淘汰は根源的で無慈悲であるが、同時に卓越してエレガントでもある。

 私は、イルカとイルカの知能に関して斬新な疑問がわき、新たな進化の要因を発見した。人以外の動物では、イルカがもっとも大きな脳を持つ(体の大きさに対する脳の大きさの比)。脳が大きければ、きわだった特徴が現われる。脳は高度な組織からなるので、カロリーをたくさん消費する。しかし、大きく高度な脳の利点は大きい。脳は単に

「燃費の悪い大型車」

ではない。

脳の利点が何であるか、どのような環境下であれば、利点がコストを超えるかが重要な点だ。イルカの脳と人の脳との差は、生理学的に重要だ。大脳皮質によって抽象的な思考や推論ができる。大脳皮質は

「脳の高位の処理」

と関連があり、意識の礎とも考えられる。

大脳皮質は人の脳の中で、もっとも新しい組織であり、革新的に進化した。約百万年前、人の祖先の頭蓋骨は急に大きくなったが、頭蓋骨と大脳皮質が同時に大きくなったのは明らかだ。人類が知的に行動して、精巧な道具、芸術、文明、文化などを生むにしたがって、大脳皮質も大きくなった。

 イルカの大脳皮質は大きいが、人のものと比べれば薄い。大脳皮質を形作るニューロンは、イルカと人とでは様態が異なるので、イルカがどのように考えて感じるかをニューロンから断定するのは難しい。

人と同じように推論する力を持っているか?
死に関して知覚できるか?
正邪と公正と罪に関して考えられるか?
海のことを人に教えてくれるか?
イルカ同士でどのように感じあっているか?
人に関して何か考えているか?

 イルカの脳は大きいが、人の脳とはかなり異なるので、イルカの行動は簡単には理解できない。よく耳にするイルカの話は、「イルカはどれくらい賢いのか」だ。でも、この質問は、人の脳で起きていることを解明するのと同じく難しい。人は自身のことを賢いと考えているので、「イルカも人と変らないくらい賢いのか」という疑問を持つ。その議論を何故やめないのか、何故イルカと人を比較するのか。人は自分は愚かだと言うし、賢さの基準も明確ではない。

 生物学者や心理学者は、知能とは何かを考えて苦しむ。生き物を観察して、実験して比較すると、必ず、

「どれほど賢いのか」

と尋ねられて、

「どのくらい賢いのだろうか」

という疑問につねに悩まされる。

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The Definition Of Art Harbour Blog



The Definition Of Art Harbour


Virtual International Trade Harbours Of Art


Opening Anniversary Date: December 1, 2006

Language: Multi Language


Each harbour can export the works toward the virtual world.

People and organization can import the works from all over the world.


Now,Item: Works on Art Activities that are expressed with Photos and Explanations etc.

Export Method: Each Harbour put the Works onto this blog

Import Method: People and Organizations accsess this blog

Order Method: People and Organizations put some comments about the Works onto this blog.


In the future, we will need transportation including trains,airplanes,ships, cars, buses etc.

in order to export and import people, goods etc. ?


Art Harbour


アート・ハーバーとは


アートのバーチャル国際貿易港


開港記念日:2006年12月1日

言語:マルチ言語


各港は、バーチャルな世界へ向けて、作品を輸出できる

人や組織などは、バーチャルな世界から、作品を輸入できる


現時点輸出品目: アートに関する活動などを「写真と文などで表現した作品」

輸出方法: 各港で作品をこのブログに書き込むことで、輸出したものとみなす

輸入方法: 人や組織が作品をこのブログで参照することで、輸入したものとみなす

注文方法: 感想などをコメントに入れることで、注文したものとみなす


将来、、、列車、飛行機、船、車、バスなどを利用して、リアルな人や物が輸出入できる?


アート・ハーバー

Multi Language

現時点では?


ブログは日本語ベース


Google Translatorで、各国語へ、変換




そして、現場で、リアルなコミュニケーションは?


英語ベースで、現地語がお愛想・・・


こんな感じかな?


Aoyagi YoSuKe

Art HarbOur


The Gaiaと各ハブは?


英語がベースで、Google Translatorで、各国語へ・・・

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As a general rule, the details such as map, price should be in the Official Sites related to the ad.

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