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Aoyagi YoSuKe - Art Harbour
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(The Gaia Art Harbour)
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民衆への想いに基づく政治・外交への提言!苦悩・悲嘆を訴えるすべのない庶民―「無告の民」に著者が寄せる深い想いに基づく我が国の政治・外交への提言を収録。国家にも国民にも偏らず、両者に対する緊張をはらんだ視角から論じられる、鋭く、かつバランス感覚に富んだ安全保障論、ナショナル・コンセンサス論は、発表当時読者から広く受け入れられたばかりでなく、今日なお大きな意義を有している。さらに、著者の「無告の民」へ寄せる想いの原体験たる、生まれ育った戦前の満州について綴った味わい深いエッセイを収録。なお本書は、1973年に東京大学出版会より刊行された『無告の民と政治』に新たな論文・エッセイを加えて再構成したものである。 |
■編著者紹介 衞藤 瀋吉(えとう しんきち):1924年、旧満洲奉天生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学教授、青山学院大学教授、亜細亜大学学長、東洋英和女学院院長などを歴任。現在、東京大学名誉教授。第一回吉野作造賞受賞。紫綬褒章・勲二等瑞宝章受章。論著多数。 共和党のティーパーティは、靖国族を駆逐する つまり、邪教だ、黄色いサルだ・・・ ティーパーティは宗教色と白人優位主義が強い 宗教保守派の主張が色濃く、中絶禁止や同性婚の反対なども含む[35])なため、実際の選挙では鍵となる中道と無党派層の支持を失う結果になるのではないかとも分析され、依然としてその影響力は未知数で、中間選挙の結果に運動の真価が試されることになる。 ティーパーティーに反対する左派リベラル団体(アメリカ共産党など)やゲイ団体により、「ワン・ネイション」集会[37]がワシントンのナショナル・モールで開かれた[38]。この「ワン・ネイション」集会は前述の「名誉回復」集会よりも人の出は大いに劣ったが、ティーパーティー運動の盛り上がりとともに、反対勢力も活気づいてきているという表れであろう。 2010年2月に開催された全国大会の参加者はほぼ全てが白人であったと、日本でも報道された[43]。 CBSニュースの調査[44]によると、参加者における白人の比率は89%と圧倒的で、黒人は1%、アジア系1%、ヒスパニックを含むその他は6%に過ぎなかった[45]。男女の差はあまりないが、男性がやや多く、既婚者が70%に達する。民主党支持は5%で、大半は共和党支持54%と無党派41%であり、しかも92%は民主党嫌いと答えた。中西部22%や南部36%の出身者、銃保持68%、プロテスタント(主にバプティスト派)61%、など、共和党のなかでも特に保守派傾向の強い地域、大卒以上(70%)の高所得者層(76%)で、45歳以上(75%)の中高年が多いという特徴がある。 現在アメリカで最大の課題とされてる経済について、参加者は、現在の経済状態はとても悪い(54%)と答え、さらに悪化する(42%)と考えているが、そうなった原因は議会にあると考えている人が28%と一番多い。これはアメリカの平均的な認識とは顕著に異なり、原因について全米調査の意見として一番多いのは、ブッシュ政権の失政の(32%)である。一方、所得税については、参加者の52%が適正と答え、不適正と答えたのは42%と少なく、これは全米意見の適正(62%)と不適正(30%)の割合よりも多いものの、ティーパーティー運動が課税反対運動であると単純に言えない理由がここにある。減税については賛成も反対も拮抗しており、これは全米意見とほとんど大差なかった。ティーパーティーは後述のようにオバマ政権にも満足していないが、政策上の不満と怒りの矛先は議会に向けられていて、別の最新の調査[36]でも、議会不支持率(73%)はオバマ不支持率(49%)よりも格段に高いことがわかっている。「ボストン茶会事件」の時と違って、増税というよりも税の無駄遣いを問題にし、小さな政府を求めているというのが真の姿である。 参加者は不法移民問題では強硬派であり、82%が不法移民流入に断固とした措置を講じるべきだと考えている。これはメキシコ国境の州では激しい争点だが、増加するラテン人口の支持を取り込むのは望み薄で、ティーパーティーの選挙での弱点の一つである。また2010年4月12日のオハイオ州スプリングボロでのティーパーティー集会ではTwitterで、ラテン系アメリカ人を侮辱する「スピック」という表現で不法移民の多さに怒りを表したメッセージが流れて問題になった[46]。 さらに参加者の82%は同性婚を深刻な問題ととらえており、40%はゲイ・レズビアンのカップルには一切の法的権利を認めるべきではないと答える宗教保守派の立場であるが、ほぼ同数の41%はシビル・ユニオンは容認するという妥協派に分かれる。 集会では、オバマ大統領の顔を映画「ダークナイト」のジョーカーに模して描いた人種差別的なプラカードがしばしば見られて物議をかもしている[47]。肌を白塗りにしたこの姿は、ハリウッドが黒人役を黒塗りにした白人俳優が演じた過去にあてこすったもので、オバマ大統領が白人を演じる黒人であるとの誹謗の意味が込められている。またこれらのプラカードには、人種差別的内容以外に、大統領を社会主義者と罵る文面やムスリム[48]としてレッテル貼りするなど、個人批判に近い文章が書かれていることが多く、過度に扇動的で、ティーパーティー運動が、元来の大きな政府や増税批判に留まらない、アメリカの分裂[49]を象徴する運動であることがうかがえる。 ティーパーティー運動が人種差別を内在するのかはアメリカでも議論が続いている。ティーパーティー運動に反対するリベラリストの61%は彼らの反オバマの姿勢の根底には人種差別的敵意があると見る一方で、ティーパーティー運動を支持する保守派の7%しかその意見に賛同しない。しかし参加者の52%は最近黒人との人種的軋轢が高まったと答えており、25%はオバマ政権では白人よりも黒人が優遇されると答えている。参加者自身は、人種差別と関連付けられることは、メディアが作り上げたでっち上げであると主張することが多く、ティーパーティーに参加した数少ない黒人参加者達は、一様に、不当不快な扱いは受けていないと証言している。 とはいえ、集会や集会参加者のなかには弁護のしようのない人種差別が見られたのは事実である。扇動者としての役割を果たしているリンボーやベック、マーク・ウィリアムスの過激な言葉には、愉快犯的で意図的な差別表現があり、聴衆への悪影響も懸念される。プラカードにたまに見られる「ナチ」や「ファシズム」、「ヒトラー」といった表現は、彼らの言葉そのままの受け売りである。活動家のデイル・ロバートソンは「議会=奴隷主、納税者=ニガー」と書いた看板をもっていて批判を浴びた[50]。また通りかかったオバマ支持者や民主党員に対して、参加者がかなり酷い言葉や罵声を浴びせた場面はしばしば目撃されており、ティーパーティー各団体は、Nワードなどは使わないように参加者に注意している。 一方、ティーパーティーの集会では、アメリカで由緒のあるガズデン旗がシンボルの一つとして好んで用いられている。この旗のモットーは「俺を踏みつけるな」であり、これには貧富の差の拡大を背景にした、オバマ支持層のニューリッチやインテリ、エリート階層への反発が込められていて、反エスタブリッシュメント、つまり既存政治への不信感が運動の原動力の一つとなっているとされる。 前述のクルーグマンは、ティーパーティーは自然発生的な国民感情が発揮された結果ではないと主張した。彼によれば、ティーパーティー運動はいわば「人工芝(草の根を装った政治イベント)」であり、共和党の戦略を担当するいつもの面々によって創られたもので、その中心的役割を担っているのはフリーダムワークス[16]という元下院院内総務のリチャード・アーミーによって運営されている組織であり、いつもの右派の億万長者たち[65]によって経済的に援助されていると指摘。そして運動はFOXニュースによって大々的に宣伝されることで支えられているところが大きいとした。民主党下院議長ナンシー・ペロシなどもこの説に同調し、「これは本物の草の根運動ではなく、富裕層への減税をやめて中間所得者への減税に振り分けようとする(民主党の政策)から目を反らすための”人工芝”」と述べた。 ただしこれには反論もあり、(リバタリアンのコメンテーターおよび著名なブロガー)グレン・レノルズは、翌4月13日付けのニューヨーク・ポスト紙において、草の根は天然芝(本物)であり、参加者はデモに慣れたセミプロの抗議者ではなく、仕事を持つ普通の人々、今まで抗議行動に参加したことがないような人々で、アメリカ政治に最近見かけなくなったエネルギーを吹き込む、新しい活動家であると指摘した[66]。またティーパーティーの全国大会が、クルーグマンが指摘するような共和党保守派有力者がはっきり後援しているティーパーティー・パトリオッツという団体からのスポンサー契約を断ったことなどを受けて、ティーパーティーが必ずしも共和党に従属する存在ではないとも指摘。ワシントン・イグザミナー紙において、ティーパーティー運動は下から上への運動であり上から下へのものではない、自立自尊であると主張して、「アメリカ第三の覚醒」であるとまで言い切った[67]。 |
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