東西の壁問題

UN

４か国外相 安保理改革で連携

9月25日 11時28分 

アメリカを訪れている前原外務大臣は、日本とともに国連安全保障理事会の常任理事国入りを目指すドイツ、ブラジル、インドの外相と会合を開き、来年の国連総会までに安保理改革の実現に向けた具体的な成果を出せるよう緊密に連携していくことを確認しました。

国連安全保障理事会の改革を目指す４か国の外相会合は、日本の呼びかけで５年ぶりに開かれ、前原外務大臣をはじめ、ドイツ、ブラジル、インドの外相が参加しました。この中で４か国の外相は、アメリカや中国など５つの常任理事国だけが拒否権を持つ現状は今の世界情勢を反映していないなどとして、早期の安保理改革の実現が不可欠だという認識で一致しました。そのうえで、安保理改革をめぐり、去年２月から政府間交渉が行われていることを踏まえ、来年の国連総会までに具体的な成果を出せるよう各国に協力を呼びかけるなどして緊密に連携していくことを確認しました。そして、ことし１２月から来年２月をめどに次回の会合を開くことになりました。会合のあと、前原外務大臣は記者団に対し「今の常任理事国は、かなり前に決まったもので現状を反映していない。見極めは必要だが、安保理改革に向けた決議案を出すという前提で、いろいろな動きをしていかないといけない」と述べました。

西の壁

イラン大統領 来月準備会合も

9月25日 8時52分 

イランのアフマディネジャド大統領は、訪問先のニューヨークで、核開発問題をめぐって停滞したままになっているアメリカなど関係６か国との協議について、「来月にも、イラン側と６か国側の代表が準備会合を開く予定がある」と述べ、本格的な協議の再開につながるかどうかが注目されます。

イランのアフマディネジャド大統領は、国連総会に出席するため訪れているニューヨークで、２４日、記者会見を開きました。この中で大統領は、イランの核開発問題をめぐるアメリカなど関係国６か国との協議が、去年１０月に行われたのを最後に停滞していることについて、「来月にも、イラン側と６か国側の代表が協議内容について準備するための会合を開く予定だ。窓口を務めるＥＵ＝ヨーロッパ連合のアシュトン上級代表がイラン側と調整すれば、日程を決められるだろう」と述べました。ニューヨークでは今月２２日に６か国の外相とアシュトン上級代表が話し合い、イラン側に早期に協議を再開するよう求める声明を発表したばかりです。一方で、アフマディネジャド大統領は「協議の再開のためには一定の条件がある」とも述べており、準備会合が開催され、核開発問題の解決に向けた本格的な協議の再開につながるかどうか注目されます。

東の壁

ミャンマー問題はASEAN域内のローカル問題としたのかな？

まずは、ASEAN経済圏の成立を目指す？

共通通貨は？

そして、東シナ海問題、竹島問題、北方領土問題

強気が良いというわけではない、早期決着こそ、使命である。

いつまで延ばすの？　戦後処理？

前原のバランスが取れた判断を期待したい・・・

最初は強気、合意は現実的

忘れるな！　問題解決こそ、経済活性化のキーである

外相“同事案にはきぜんと”

9月25日 10時4分  

アメリカを訪れている前原外務大臣は、記者団に対し、逮捕した中国人の船長を処分保留のまま釈放したことについて、「国内法にのっとって対応した検察の判断に従う」としたうえで、「同じような事案が起きたときは、きぜんと対応していく」と述べました。

この中で前原外務大臣は、沖縄県の尖閣諸島の日本の領海内で中国の漁船と海上保安庁の巡視船が衝突した事件で、逮捕した中国人の船長を処分保留のまま釈放したことについて、「国内法にのっとって対応し、政府の機関である検察が総合的に判断したことであり、その判断に従う」と述べました。そのうえで、前原外務大臣は「東シナ海に領土問題は存在しない。同じような事案が起きたときは、しっかりときぜんと対応していくことに変わりはない」と述べました。また、前原外務大臣は、中国政府が声明を発表し、日本は船長を違法に逮捕、こう留したとして謝罪と賠償を求めたことについて、「中身を見ていないので現時点でコメントは差し控えたい。いずれにしても東シナ海に領土問題はなく、われわれの主権をしっかり守っていくことに尽きる」と述べました。さらに、前原外務大臣は、記者団が「日中関係をどう修復していくか」と質問したのに対し、「外交は外務省がやるが、内閣の総合調整は総理大臣官邸が行うので、今後どうしていくかについて、今、何かを決めているということはない」と述べました。

米・ＡＳＥＡＮ 関係強化確認

9月25日 10時4分  

アメリカのオバマ大統領は、ニューヨークで、ＡＳＥＡＮ＝東南アジア諸国連合との首脳会合を開き、南シナ海をはじめ、地域の共通課題をめぐって連携を強化することを確認し、アジアへの影響力を拡大する中国をけん制するねらいがあるものとみられます。

アメリカとＡＳＥＡＮの首脳による２度目の会合で、オバマ大統領は「太平洋の国のひとつとして、アジアの未来はわれわれの重大な関心事だ」として、アジアで責任ある役割を果たす決意を示しました。会合では、アメリカとＡＳＥＡＮの間の貿易や投資の拡大を図るだけでなく、テロ対策や地域の共通課題をめぐっても連携を強化することを確認する共同声明を発表しました。また、中国が軍事演習を行うなど影響力を強める南シナ海の問題についても、「国際法に基づき、平和的に対立を解決する」よう呼びかけました。アジア重視を掲げるオバマ政権としては、ＡＳＥＡＮとの関係をますます強化することで、アジア地域での発言力を強め、経済、軍事の両面でアジアへの影響力を拡大する中国をけん制する体制を強化するねらいがあるものとみられます。

スーチーさんの解放 議論せず

9月25日 10時41分 

ニューヨークで開かれたアメリカのオバマ大統領とＡＳＥＡＮ＝東南アジア諸国連合との首脳会合で、双方は経済関係の強化などを確認しましたが、ミャンマーの民主化をめぐり、軍事政権に自宅軟禁されたままのアウン・サン・スー・チーさんの解放などについては、ほとんど議論されなかったことがわかりました。

ミャンマーをめぐっては、軍事政権が民主化運動のリーダー、アウン・サン・スー・チーさんを自宅軟禁したまま、ことし１１月総選挙を予定しており、国際社会から「民主的とはいえない」と批判が高まり、アメリカ政府も、スー・チーさんの解放を求めて軍事政権に厳しい経済制裁を科しています。こうしたなか、オバマ大統領とＡＳＥＡＮ１０か国の首脳はニューヨークのホテルで会合を開き、会合後、双方の経済関係の強化などをうたった共同声明を発表しました。声明の中では、ミャンマー政府に対し「自由で公正な選挙を呼びかける」としていますが、スー・チーさんの解放については触れていません。また、ＡＳＥＡＮのスリン事務局長はＮＨＫの取材に対し「会合ではミャンマーの外相が『総選挙を予定している』と短く説明したのに対して、会合の中ではオバマ大統領もほかの各国首脳も、この問題には触れなかった」と述べ、経済関係の強化などに主に議論の時間が割かれたことを明らかにしました。オバマ政権は去年、ミャンマーに対する従来の政策を転換して軍事政権への「関与」を始めると発表しており、今回の首脳会合でもそうした政策とＡＳＥＡＮ全体への配慮がうかがえます。