金持ちが金を使わないと、景気は回復しない?
加えて、人生を楽しむべき。
消費性向の低い家計、つまり、金持ちから高い税金を徴収して、消費性向の高い家計、つまり、貧乏人に再配分する。
解説者は?
*日本人は「スクルージ」なのか
本書のあとがきで、小野氏は、現代の日本人は「お金の亡者」であるとし、ディケンズの『クリスマス・キャロル』の主人公、スクルージに見立てている。スクルージは小さな会社の社長だが、たいへんケチな男で、クリスマスの夜でも、使用人や甥(おい)にプレゼントを与えようともしないし、小遣いを渡そうともしない。それどころか、彼は暗い事務所の片隅で1人孤独に金勘定をしている。この姿が現代の日本人だ、と小野氏は言う。しかし、私の考えでは、このイメージはミスリーディングである。
そのことをわかってもらうために、マルクスを参照してみよう。マルクスは、資本家は合理的な守銭奴であると述べている。別の言い方をすれば、守銭奴は愚かな資本家である。守銭奴はただお金を貯(た)め込み、できるだけ使わないようにしているが、そのお金を投資した方がお金がもうかる。守銭奴をきっちり教育し、その点を理解させれば、彼は資本家に成長するだろう。
この守銭奴(スクルージ)と同じように、現代の日本人は愚かな消費者なのだろうか。ちゃんと啓蒙(けいもう)してやれば、その愚かな消費者は、貯金するよりも、積極的に消費した方が自分も含めて皆が豊かになることを理解し、明るく元気に買い物するようになるのだろうか。スクルージが精霊に説得されて改心したように、愚かな消費者は経済のからくりを理解すると、賢く積極的な消費者になるのだろうか。
私は、そうはならないだろうと想像している。つまり、現代の日本人が消費に対して消極的で、お金に執着しているように見えるのは、愚かだからではない。なぜ、消費に対してここまで日本人は消極的なのか。
僕は?
国民の預貯金、700兆円? 企業の内部留保、200兆円?
一部の金持ちが金を溜め込んでいるだけ・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿